スーパーの試食で商品が売れる?販売促進効果が高すぎる理由について考察してみた




誰もが見慣れているスーパーマーケットでおばちゃんが配っている試食。

この古典的な販売戦略ですが、この効果のすごさに気付いていますでしょうか。普通の主婦目線で考えると、味見で美味しいかどうかを確認しているだけでしょうと思われると思いますが、そんなもんじゃない。

商人が知恵を絞って思いついた究極の集客&販促効果のあるものなんです。今回はそんな試食マーケティングについて考えていきます。

スーパーの試食がすごい理由

ここからはスーパーの試食がどれほど販売に対して効果があるかについて一つずつ見ていきましょう。物を売るためのかなりのノウハウが入っていることに気付いてもらえると思います。

理由1 無料提供であるということ

スーパーで行われている試食については、すべて無料で提供されています。これはお客さんの金銭的リスクをゼロにする事ができる方法です。食品の場合には、お客さんは好きな食べ物か嫌いな食べ物かは見てすぐに判断できるので、背負うリスクは「旨い・不味い」のどちらかだけ。

しかもラッキーなことに少量ですむわけですから、不味くても耐えられるでしょうし最悪ティッシュなどに包んで捨てることもできるわけです。

こうすると、お客さんは何も考えずに受け取ればいいだけということになります。気に入れば即購入、最低でも商品の名前やメーカー名を覚えてもらうことに成功します。確実に知ってもらえるというだけで、大変な広告効果ですよね。

また、無料提供ですが少量でも満足度が高いので、例えばウインナーを5等分すれば1人あたり3円とかのコスト(おばちゃん代は除く)で広告を優良なお客さんを集客していることになります。

香りが拡散する

自然現象を旨く利用した、発明は優れているものです。昔からあるものでは「水車」はかなり優秀なシステムだと考えています。山から落ちる水の位置エネルギーを動力に変換するというのですから、地球のエネルギーを見方につけているようなもの。無料を活かすというのはマーケティングでも非常に有効な手段になります。

またウィンナーを例にしてしまいますが、あれをただ「ポテトサラダに入れました」なんて使い方をしている試食はないでしょう。

皆、焼くんです。

焼くとお肉や燻製の香りが店内に拡散していきます。お客さんからは見えないところいても、何かが焼かれているということに気付きます。熱で自然に拡散する香りを利用して視角外から存在をアピールすることがデキるのです。

香りが美味しそうだと判断できれば、人は探してでも試食コーナーに集まるでしょう。

私はスーパーのマーケティングに協力したことはないのですが、ウィンナーなどしっかりとおかずになるような物であれば、最も効果があるのは11時~12時、16時~17時など小腹のすく時間帯だと思います。完全におなかが空くような時間であれば、帰ってすぐに食べられる焼きそばを焼いてみたり、出来立てのから揚げを販売するのも良いでしょうね。

人の流れを止める

人は目的があると、その目的達成のための行動以外のことへの関心が薄まるという傾向があります。ジャムを探してスーパーを歩いている時にウィンナーを見つけて立ち止まる人はいないでしょう。リストで余計な買い物をしないようにするという方法がありますが、あれも購入するものだけに強制的に関心を向けられるようにしているんです。

つまり、お客さんがお目当てにしている商品以外のものを販売しようとするならば、お店側はお客さんの行動を分からない程度に止めてあげれば良いのです。

そんなときに試食コーナーを見てみましょう。通路は確保できているとはいえ、美味しいウィンナーの焼けた香りに寄せられた人がどうしても円滑な通行を遮るでしょう。こうすることで、ジャムを買いに歩いている方を「何が起きているんだろう」と思考と行動を切り替えることに成功するのです。

通路が狭いことで有名な「ドンキホーテ」もこの手法を利用していますし、「コストコ」も通路は広いとはいえカートが大きくて意外と通るのが大変だったりしますよね。お客さんに気付かれずに、気持ちよく歩かせないという仕組みが試食は自然にできるんですね。

試食の応用例(大型ショッピングモール)

最近では大きなショッピングモールでオープンすると風船を配っていますが、これは正にスーパーの試食と同じような効果があるんです。

大型ショッピングモールの唯一の欠点は「お店が広くてどのお店があるのかわからない」こと。

商店街などの場合には通行すれば両サイドにあるお店は視界に入るので気付くことができますが、西館・東館・○○エリアなど広くてどんなお店があるのか全く把握できません。大抵の場合には、ショップガイドとしてパンフレットを見ることができるように準備しています。ですが、しっかりと見て歩いている方はお気に入りのお店がどこにあるのかを探す程度で、すべてのお店を確認するまでにはいたらないでしょう。

そこで、風船が役に立つんです。

理由は完全に試食と一緒。「無料提供・見えない場所への拡散・通行を遮る」です。

見えない場所への拡散について

風船がだれが欲しがるかというと、子供ですよね。

風船にはお店のロゴが入っていますが、子供達にとってお店の名前など関係なく「赤い風船」「青い風船」などと認識されます。ここがポイント。

「お母さん!赤い風船が欲しい!!」と自分の子供がダダをこねたら、親はどうやってその風船を見つけますか?

 

そうです、お店のロゴを探すことになるんです。すると、大人はようやくそのブランドがショッピングセンターに入っていることを理解するという仕組み。すごいですよね。

人の流れを遮るについて

先ほど、お客さんに気付かれずに気持ちよく歩かせないことが販売には重要であることを述べました。

風船も実はこの力を持っているんです。

子供が風船を持つとカートなどに乗っていたとした場合、実質の幅が広がることになります。風船だからあたっても痛いことも汚れることもないですが、子供の体積が大きくなるんです。その幅はかっぷくの良い男性ほどにもなるでしょう。幅の大きなものがくれば美しい循環は乱れ、どこかで滞りが生じます。

また、子供が歩いて風船を持っていた場合も同様に喜んで風船を振り回しながら歩くのですから、良心のある大人であれば道を譲ったり、止まってぶつからないようにと子供の動きを優先させるでしょう。ね、止まった。

まとめ

このように、販売数を増やしたいとか商品に興味も持っていない層に商品を売りたいと思ったときには、相手の行動をある程度コントロールしなければならないのです。

WEB上で販売するのも全く同じです。一つには文字や画像にインパクトを持たせることも簡単にできる方法です。より効果的にネットで集客して販売につなげるという応用のお話は、皆さんとても大切とお感じでしょうから別の記事でしっかりとお話しましょう。

マーケティングについてはたまにお伝えしておりますので時々見に来てくださると嬉しいです。

 

ちなみにこの記事は普段WEBコンテンツのコンサルで教えている内容の一部になります。気に入ってくださればSNSなどで紹介していただければ嬉しいです。











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